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アメリカンニューシネマとはどういう映画だったのか、それを知るために典型的なのがこの映画ではないでしょうか。 誰もが一度は経験したことがあるような感情を描いています。青春時代、熱い思いはあるのだけれど、それをどう表現してよいのかわからず、右往左往しながらもがき続ける青春です。主人公のジャック・ニコルソンはちょっとひねくれちゃって、冷めちゃってますが。 何かをしたいのだけれど、何をしてよいかわからない、今世間を賑わしているニートのようなものです。この映画を見たからといって、決してやる気は起こらないでしょう。なんの解決もないまま、この映画は後味悪く終わっていってしまいますから。あえて結論を出さずに中途半端な終わり方をするのが、この監督の意図だったのではないでしょうか。 現実的にはハッピーエンドなんてそうそう起こらないでしょうし、そこをありのまま暗く描いたのが、アメリカンニューシネマのひとつの特徴なのだと思います。 この映画が好きな理由として、若き日のジャック・ニコルソンの魅力があります。オヤジになってからのジャックしか知らない人にはぜひ観て欲しいです。僕の中で男らしい男というのは、ジャックから影響を受けた部分が大きいです。 物事に動じない、本物のジャックがどんな人なのかわからないですが、映画の中のジャックは常に落ち着いています。いざというときに頼りになる、それがやっぱり男なのではないでしょうか。クセのある俳優なので、好き嫌いはわかれそうですが。 youtubeのシーンはこの映画で、そのジャックの男らしさを端的に表しています。ジャックのファンは、やっぱりこういうシーンを観たいんですよ。 どこにでもあるマニュアル人間に対して、理路整然とまずは話します。どっちが悪いのかは一目瞭然です。そういうことに対しては徹底的に戦います。別に弱いものいじめではありません。こういう場面に遭遇したとき、ジャックは誰に対しても同じように戦うことでしょう。 それは相手を選ばない、自分の価値観で生きている、男らしい男だと思うのです。
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アメリカン・ニューシネマと言って真っ先に紹介されるのがこれですよね。 原題が「ボニー&クライド」で、邦題が「俺たちに明日はない」です。宇多田ヒカルの曲に「ボニー&クライド」というのがありますが、多分この映画をモチーフにしているのだと思います。邦題のほうは、ポール・ニューマンの「明日に向かって撃て」というのがありますが、それと似ています。被っているのは「明日」だけですが。 「明日に向かって撃て」を先に観ていたので、これは似たようなタイトルで嫌だなって思ったのですが、今では「俺たちに明日はない」のほうが好きです。 愛し合った男女が、銀行強盗を繰り返して、逃げ延びられず、最後には2人とも銃で撃ち殺されます。 この2人は、銀行強盗もし、人も殺し、悪い人間なのですが、2人の純粋な愛に焦点を当てているので、若者から共感を得ているのだと思います。そりゃ、殺される側や銀行からの視点で見たらたまったもんじゃないですが、それ言っちゃうとこの手の映画は全て観れなくなってしまいますから。 このギャング団は途中から5人になります。この配役が凄いです。5人の配役を考えた場合、この映画の右に出るものはないのではないでしょうか。主役の2人は当然良いとして、ジーン・ハックマン(典型的なアメリカ人って感じで僕はあまり好きではないですが)、マイケル・J・ポラード、エステル・パーソンズです。 個人的には、マイケル・J・ポラードが最高です。特に、ボニーとクライドが銀行強盗に行っている最中に、ご丁寧に車を綺麗に路上駐車をしてしまい、逃げるときに苦労するというシーン。何やってんだか…。その後映画館でクライドに怒られて、泣きそうな顔になってます。この映画にはこういうギャグみたいなシーンが散りばめられてます。 あ、あの「ディック・トレイシー」という映画で、ウォーレン・ビーティーがマイケル・J・ポラードを救出するシーンがあるんですよね。この「俺達に明日はない」を知っている人は、目頭が熱くなったのではないでしょうか。エステル・パーソンズも出ています。 ちょっとギャグやり過ぎかな〜とも思ったりします。あとは、ジーン・ハックマンが撃たれて死ぬ間際に言うセリフが、「靴が無い…犬に取られた…」ですからね。それを見届ける4人の唖然とした顔。 コメディー映画に近いかもです。でも、最後に銃弾で撃ち殺させる強烈なシーンもあります。最終的には、悪い者は征伐されるみたいな。ジャンルは決められないですね。 そんな映画ですが、僕が一番印象に残っているのは、ボニーとクライドが、銀行強盗を繰り返し、ずっと追われ続ける生活をしているときの、ある夜のベッドでの2人の会話です。 ボニー「私達、ずっと逃げ回っているだけなの?このまま一生逃げ続けなければいけないの?」 クライド「……(しばらく無言で考えて)………ア、アイ・ラブ・ユー…」 このクライドの「アイ・ラブ・ユー」のセリフは、うわ〜って思いました。逃げ続けないといけないの?と訊かれているのに、愛してるって、答えになってない^^でも、この場合、これ以上のセリフは無いと思います。頭の良いボニーは、この馬鹿なクライドのとんちんかんな答えに苦笑ですよ。でも、そのセリフにボニーは救われるんですよね〜。例えそれが、その場限りの答えであることを知っていても…。
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